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遠距離恋愛ってどう思います?(1)

 

 

 

遠距離恋愛ってどう思います?

 

遠距離恋愛(えんきょりれんあい)とは、居住区における物理的距離が離れている状態での恋愛関係またはその状態のことをいう。しかし、物理的距離が離れている場合以外でも「遠距離恋愛」とされるケースが存在するため明確な定義は存在しない。

遠距離恋愛の場合、お互いが直接会う機会が少ないため、手紙や電話、電子メールやSNSが主な交流手段となることが多い。

(遠距離恋愛 - Wikipediaより)

 

人によってプラスかマイナスか考え方はまちまちですよね。

 

僕はどちらとはいいませんが、これまでプラスに働いたカップルを見たことがなかったのでほぼフィクションだと思ってました。

 

というかみなさんの周りで遠距離恋愛をしていたカップルってどれくらいいました?

 

僕はまだ20年しか生きてない若輩者ですが、だいたい3組くらいみてきました。

 

 

1組目は中学の時の友人、白澤くん(仮)です。

中学に入ってすぐだったのですが、相手は幼馴染の女の子で、住んでるところは隣町

 

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隣町で遠距離か、というのもありますが田舎の高校一年生からすれば隣町なんて別の国ですからね。なんたって2時間に一本バスが来るか来ないかの世界だし

 

都会の人からすれば隣の県までは通える距離かもしれませんが田舎者からすればその感覚が駅前、隣町は別の国で県を跨ぐと気分はほぼ惑星間航行です。

 

そんな彼でしたが、彼女に会えるのは半年に一回くらいでした。長期休みの期間ですね

 

はじめの頃は会うたびにそれこそイチャイチャしてたらしかったので、僕らも男子高校生らしく

 

「もうヤッた!?」

 

「デープキスってどんな感じ!?!?」

 

と質問をしていたのですが、遠距離で付き合い始めてから1年くらい経ってきた彼はだんだん気まずさが勝ってきました。そりゃ高校生ですからね、通ってる高校が違うだけで考え方や陽と陰のレベルも変わってしまいます。

 

そんな関係の中の夏休み、白澤くんが幼馴染と一緒に隣町の図書館で夏休みの宿題をしていたときでした。

 

彼女「ねぇ、今日なんの日か覚えてる?」

 

白澤「……もちろん!」

 

 

覚えてなかった。

 

白澤くんの頭の中は真っ白になりました。テニス部の大会でマッチの時のサーブを打つ瞬間より頭が真っ白になったそうです。

 

覚えてる前提で話を進める彼女。

 

頭をフル回転させてなんの記念日か思い出そうとする白澤くん。

 

しかし覚えてないものは仕方ありませんし、手ぶらの彼には思い出したところで仕方がありません。

 

冷房の効いた図書館で信じられないくらい汗を流す白澤くんをよそに、彼女は

 

彼女「はい、じゃあ私から!」

 

机の下から出されたのは可愛くラッピングされた雑貨屋の何か。

 

彼女「付き合って一年ってあっという間だったね〜!」

 

そうです。白澤くんからすれば夏休みの何でことない1日でしたが、どれだけ長く付き合っているかがステータスになっていた女子中学生からすればその日は付き合って1年という記念すべき日でした。

 

本来、男子中学生からすれば女性からの贈り物なんて何かを捨ててでも(例:前歯など)手に入れたいモノですが、こちらからも同等の何かを提供しなければならない当時の白澤くんからすれば"マジ"のパンドラボックスでしかありません。

 

頭をフル回転させる白澤くん。

 

考えろ!

 

付き合って1年目、その記念日に何を送るべきか(手持ちにあるモノで)……

おそらく彼女からのプレゼントは形からしてマグカップか何か……

つまり普段使いできるアイテム。

 

これだ!!

 

白澤くんは自分の右手に握られたものをそのまま差し出しました。

 

 

 

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シャーペンです。

 

 

そう、彼が考えたのは、たった今まで自分が使っており、かなり使い込んだことにより(しかも塗装が剥げてる)愛着の湧いているモノで、いつでも自分をそばに感じられる、そういう条件の一致するアイテムでした。

 

シャーペン。

 

おそらく数日前からワクワクしながら遠くの雑貨屋まで出向いてプレゼントを選び、なかなか言い出してくれない彼にそわそわしながらも勇気を出してプレゼントを送った彼女。

 

それ相応のお返しを期待していたでしょう。

 

物品にしろ気持ちにしろ。

 

しかし一方彼氏の白澤くんはそういう文化がない中学に別れて育ってしまった。

 

何も用意していない。

 

しかし何も用意してないわけがないと思い込んでいた彼女、思わず

 

 

彼女「え?笑」

 

白澤「……はい!」

 

彼女「え、何が?笑笑」

 

 

シャーペン(白澤くんの全力)をシンプルに面白くない冗談だと思い、思わず催促してしまいます。

 

しかしいくら催促しても目の前にいる彼氏は硬い笑顔でシャーペンを差し出すのみ。

 

次第に白澤くんが記念日を覚えてないことを把握し始めた彼女はだんだんと笑顔を消していき、最後には怒って彼氏に送るはずだったプレゼントを没収して帰ってしまいました。

 

残された白澤くんはとりあえず国語の課題を終わらせて、おばあちゃんの家に着いた頃に「別れよう」メールを受け取ったそうです。

 

夏休み明けにその話を聞いてからというものの、白澤くんのシャーペンをみるたびにめちゃくちゃ面白かったですよね。

 

というかなんでそのシャーペンを延々と使い続けられるんだ

 

 

というのが僕の中のはじめての遠距離恋愛経験談でした。

やっぱ遠距離恋愛って難しいんだね〜となったのが中学2年生。

 

まあこれに関しては白澤くんの気が回らなかったというのもありますし、そもそも田舎の中坊にそこまで要求した彼女もすこしアレだった気もしますね。ただ付き合うならその辺ケアしろよというのもありますが

 

女性は男の子よりも精神的な面も含めて成長が早いですからね。年上がモテる理由がこの一件からなんとなくわかるようになりました。

 

2組目の話を聞いたのは時間が空いて、高校生になってからでした。

 

(続く)

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